面白い陶芸・不器用さが景色になる陶芸
今、各地で陶芸教室が盛んに行われており、陶芸ブームで、市の主催の陶芸教室がだけでも沢山あります。我が枚方市でも、生涯学習センターで陶芸教室があり、ボロンティアの人たちが運営してます。
陶芸教室は、手先を使いますので、ボケ防止にも役立ちますし、人との出会いもあり、又、お互いの陶芸作品を見ることで色々のヒントが学ぶ事が出来ます。
手先が不器用で出来ませんと言う人が多くいますが、それは違います。 不器用だと、それなりに味のある作品が出来ます。今、百円ショップには大量生産の機械で作られた陶器や磁器が沢山売られてます。でも手作りのものはありません。
創作料理を出すレストランの器はほとんどが手作りで、歪んでいたり、ぶ厚かったり、色も様々。
千利休が使っていた茶器などは、素人目にも味がありますよね。。これです。。 自分にあった趣味をお探しの方、是非陶芸にチャレンジしてください。 一度やるとはまってしまいますよ。
この記事の目次
私の陶芸ライフ・陶芸歴
- 陶芸歴: 約5年
- 陶芸教室: 楽寿荘陶芸教室、南部生涯学習センター陶芸教室
- 陶芸作品: 年間 数百点の作品を制作
- 技法: 手びねり、たたら、電動ろくろ(自宅に設置)
- 作品: お皿、花瓶、ランプシェード、フィギャー 蓋物、香炉等など 全てのジャンル
陶芸を始めるには
市の主催の初心者陶芸教室に参加しよう: 費用が安い事。又、殆どの生徒さんが初めてで安心出来ます。先生も初心者と言う事が分かってますので、丁寧に教えてくれると思います。
場所によって違うと思いますが、マグカップから始まって、抹茶茶わん、たたら作りのお皿等など、技法としては、紐作り、たたら、成形、削り、秞掛けなどの基本を教えてくれます。
いろいろな陶芸教室
いろいろな陶芸教室がありますので、色々な教室を調べて、教室を決めます。市の陶芸教室であれば、費用も安く、陶芸道具も揃ってますので、心配いりません。参考までに、枚方市の陶芸教室を以下紹介します。
生涯学習センター 陶芸教室
毎年、4月頃に応募が始まり、抽選であたれば参加出来ます。 教室は5月の中旬から、12月の上旬までです。 クラスは初級コース、基礎コース、そして応用コース 費用は、9000円程度で粘土や、陶芸道具も完備してます。 クラスは、月、水、木、金、土、日、月3回ほどの頻度で基本は半日程。 作品は陶芸教室で決められます。 例えば、マグカップとか、蓋物、袋物とか、その範囲内であれば、自由ですが、その範囲の逸脱は出来ません。
このコースの特徴は、焼成も生徒の手で行います。 窯入れから、窯出しまで。 電動ろくろもありますが、基本は手びねり(手回しのろくろ)とたたら、粘土を薄く延ばして、型などに押し当てて成形をします。
楽寿荘陶芸教室
この施設も市の施設ですが、ある会社から寄贈された施設です。 この陶芸教室は、老人大学で陶芸を学んだ人たちが立ち上げた教室で、基本は月一のクラスで、10AM~3Pmまでで、費用は月3000円、粘土1kg、焼成料込みで、焼成は教室の方がやってくれます。
又、市の主催のコースもあり、半年くらいのコースで10点程の制作をします。 費用は半年で7000円程で、陶芸初心者のコースです。
個人陶芸教室
陶芸好きの人たちが、個人の陶芸教室をやってます。 費用的には、入会費、粘土、焼成費など高くなります。粘土費も市の主催のものより 2倍位するところもあります。 このような個人の教室は、電動ろくろなどの個人指導が必要な人にあってます。
陶芸の基礎知識
陶器作りの完成までの手順
主な手順は次の通りです。
土練り⇒成形(紐作り・玉つくり)⇒半乾燥⇒仕上げ(削りなど)⇒完全乾燥⇒素焼き(800度の温度で焼成)⇒下絵付け(絵付けをするのであれば)⇒施秞(釉薬をかける事。 釉薬は、うわぐすりとも言います)⇒本焼き(1260度位で焼成)⇒完成
陶芸道具
陶芸道具は陶芸教室に行く人は必要ありません。でも、知識として名前位覚えましょう。又、慣れてきたら自分の道具を持った方が良いかと思います。
- 木こて: 成形する時に使う木のこてです。 仕上げ小手、柄こて等
- 掻きべら:木の柄に、鉄の刃がついたもので、成形や装飾で使います。仕上げの削りで使うもので、平線掻きべら等
- 弓: 弓の形をしてますので、この名があります。 成形時に口などの高さを揃えるのに使います
- 手ろくろ: 手で回して成形するのに使います。 やすいものであれば、数千円~
- なめし皮: 鹿の皮で、最近は合成のものもありますが、弓ので切った口を締めたりなめらかにするのに用います。
購入するとしたら、スターター用に初心者セットが売られてます。 二千円以下で買えると思います。 これを購入して、ないものがあれば追加します。
粘土の種類
大きく分けて: 粘土と磁土があります。 粘土は土。磁土は岩を砕いたもので、磁器に使われます。粘土は産地によっていろいろなものがありますが、この辺で最もポピュラーなものは信楽の白と赤でしょう。 これも色々な種類がありますが、取り敢えず、赤と白と言う事を覚えておきましょう。陶芸教室で使うのは粘土です。
粘土でもう一つ大事な事は土を練る技法です。 土練練りには、荒練りと菊練りがあります。
荒練り: 土の固さを均一にする
菊練り: 菊練りは、粘土の中の空気や気泡を抜く作業で、陶芸をする人は練り方を覚えましょう。
新しい粘土は、真空土練り機で練られてますので、土練りは基本的には必要ありませんが、余った土や失敗作品を壊して再生した土は必ずこの作業をします。 土練りがいい加減だと、気泡が残り、乾燥や焼成時のひび割れの原因になります。又、電動ろくろでは、気泡が残っていると上手く成形が出来なくなります。
しっかり身につけたい技法 紐つくり
縄文式土器に使われていた技法と同じで、この技法を覚えれば、小物から、巨大な作品まで作れます。マグカップなどを作ると思いますが、これが作れれば、大丈夫です。 兎に角、均一の厚みで、芯をぶらすことなく作る事を覚えましょう。 底になる粘土の上に円柱状の細い紐を積み上げて行くのですが、しっかりと締めながら、真っ直ぐに土を積んで行きます。
大事な事は、内部は小手などでスムーズに仕上げます。外側は掻きべらなどで土を削り、均一に仕上げて行きます。これは大事なことでこれが、出来ないと陶芸は上手くなりません。 それと、ろくろはしっかりと回すことを覚えましょう。 ろくろを回さずに掻きべら等を動かして削りをする人がいますが、その様な人は永遠に上手にはならないでしょう。
この作業を筒上げと言いますが、これが上手く出来れば、花瓶、とっくり等の袋物から、蓋ものまで何でも作れます。 まずは必要な高さに真っ直ぐに立ち上げ円柱を作ります。 ここから、広げたり、狭めたりして、花瓶などを作ります。
たたらつくり
粘土をうどん粉やそば作りの時にたたいて広げて作る技法を、たたら作りを言います。 たたら板と言って、3、5、7mmの板と麺棒など使って、粘土の板を作ります。 この粘土を針や、ナイフで切って型にあてて成形をします。
又、紙型などを予め、作っておき、この紙型通りカットして、それを少し乾燥させ、貼り合わせて作品を作ります。 ろくろと違っていろいろな異型の作品が出来ます。 しっかりと覚えておきましょう。
家庭で喜ばれるお皿
- 陶芸教室での、ポピュラーな形:
- 片口: 注ぎ口が付いている。
- 木の葉: 木の葉っぱの形
- 輪花: 一定の形の花弁が付いたもの
- 高台鉢: 台が付いたもの
- 馬上杯: 杯に台がついたもの
- 菊型: 菊の花びらが付いた皿
- 角違: 二つの物が合わさった形
- 舟形: 角皿に、内側に楕円形
- 俎板: 長皿に足がついたもの
化粧土を使ったその他の技法
化粧土には、主に白と黒の化粧土があります。
化粧土とは 土石類を水で溶いたもので、成形した土とは違う土で作ったものを施します。 釉薬と違う点は、焼成しても色が大きく変わりません。白は白く、黒は黒く仕上がります。この化粧土を使った色々な技法があります。
- 刷毛目: 化粧土を刷毛や、藁筆などで一気に塗る技法です。
- 三島手: 生地に、線彫りや、印花(スタンプ)等で文様を付け、化粧土を塗り込んで文様をつける技法です
- 掻き落とし:白化粧を塗り、絵や文様を付け 不要な白土を掻きべらなどで落とした技法
粘土が白であれば、黒の化粧土、赤で有れば、白の化粧土を使うのが一般的です。これらの作品に共通しているのは化粧土を使うと言う事です。
以上、入門の基礎的なところから、応用の部分までカバーしましたが、これだけ陶芸の範囲は広いと言う事です。新たな趣味として、是非陶芸にチャレンジしてください。