化粧土を使う様々な技法
化粧土を使った色々な技法があります。
刷毛目: 化粧土を刷毛や、藁筆などで一気に塗る技法です。
三島手: 生地に、線彫りや、印花(スタンプ)等で文様を付け、化粧土を塗り込んで文様をつける技法です
掻き落とし:白化粧を塗り、絵や文様を付け 不要な白土を掻きべらなどで落とした技法。
粘土が白であれば黒の化粧土、赤は白の化粧土を使うのが一般的です。これらの作品に共通しているのは化粧土を使うと言う事です

25cmの、三島手皿
粘土:信楽赤
化粧土:
内部に白く、色々の文様がありますが、これが象嵌とも、三島手とも言います。
三島手技法
作陶後、印花を押します。印花は、印鑑みたいなもので、花の形をしているものが多い為、この名前が付けられています。
印花を押すタイミングは、素地が固くなると、印を押してもへこみにくくなる為、少し柔らかめの時に押します。
自分のデザインに合わせて、数種の印を使います。
陶芸ショップには、印花のセットを1500円位で売ってますので、陶芸好きな方には購入をお勧めします。又、余り粘土を使って、自分で印花を作るのも、陶芸の楽しみです。
印花を押したら、そのまま半乾きになるのを待ちます。 削りの固さ位です。
印花以外に竹くしで、丸い線を入れたり、線彫りをしても面白い景色が出ます。
お皿の削り作業をします。お皿の内側は作陶で仕上がり、印花を押してますので、内側は触りません。この後、やや硬めのマヨネーズ位の固さの化粧土を印花のへこみに溜める様に、刷毛で塗り込みます。印花の部分のみを塗れば十分です。
この後、ゴムべらで、余分な化粧土は取ってしまいます。
陶芸本には、化粧土がべたつかないくらいになったら、掻きべらで残った表面の化粧土を落とすと説明がありますが、この方法だと、文様を消してしまう可能性もありますので、もう一つのやり方をします。
スチールウールでの化粧土落とし
削りが終わったら、このまま乾燥させます。
素焼きの前です・・・要注意 乾燥したら、台所用の”スチールウールを使い、余分な化粧土を落とします。
丁寧に少しずつ落として行くと、文様が、少しずつ浮かび上がってきます。 完璧に不要な化粧土を落とす必要はありません。
やりすぎると、折角の文様が消えてしまいます。残った、化粧土も、景色となってくれます。

削り落した粉は廃棄します。又、他の削りくずなどと混じらない様にします。 スチールウォールの鉄分が、再生粘土に混じると、焼成で黒のぶつぶつが出てしまいます。
本焼きでは、透明石灰釉薬をかけます。